娘からおばあちゃんへの言葉

告別式が無事終わり、おばあちゃんの住んでいた家にお骨を持ち帰り、お線香をあげて、ほっと一息いれていたときに、うちの2歳の娘が、ふいに笑顔で言った。

「あーちゃん、ねんね。」(注:おばあちゃんは、孫たちから「あーちゃん」と呼ばれていた)

びっくりした。まだたいしてボキャブラリーもなく、2語の言葉を発するのもめずらしいくらいの娘が、この状況でそんな的確な言葉を口にできるとは。なにかの偶然で、たまたま大人にはそう聞こえただけかもしれないけど。

嘘くさい話のついでに、もう一つ。

義理の弟が大阪から新幹線でかけつけてくれたのだけど、切符を買うときに、おつりの5千円札に数字の「4」という字が落書きしてあったそうだ。不吉なので窓口の人に言ってお札を交換してもらい、交換されたお札にはなにも落書きがないことを確認して、財布に入れたそうだ。

葬儀会場に到着したあと、孫一同から贈った花の代金を支払うため、義弟が財布からその5千円札を取り出したところ、すかしの部分に、金色の文字ではっきりと「ありがとう」という文字が書いてあった。その文字は僕も実際に見た。

たまには、こういう話を信じてもいいよな、と思った。

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