まがいもんのミッキーマウス

娘の1歳の誕生日の時、義母からプレゼントされたタカラの「2カラーせんせい」。画板の中に磁気を帯びた微少な砂鉄みたいなのが入ってて、鉄のペン先でなぞると絵が描けるおもちゃだ。

あれはいつ頃からだったのか忘れたが、ある時ふと、娘は「筆記具」の存在を覚え、たまたま発見したボールペンを手に、床に落書きを始めた。それをどうにか緩和しようと、専用のキャンバスを与えた(義母にリクエストした)わけだ。今のところ(現在、1歳7ヶ月)けっこう気に入っているようで、自分の手の動きと連動して筆跡が残る様子を楽しんでいる。

最近では、自分で描くのにあきると、僕にペンを渡してきて、「なんか描いてくれ」と訴えてくるようになった。基本的に、なにかしらの「顔」に見えるものを描くと喜んでくれるようなので、「ライオンだよ」「ヒヨコだよ」などと、簡単な動物の絵を描いてごまかしている。ただし、気に入らないと判断すると、スライドバーを操作して絵を消去するという技術も覚えてしまっているので、たちが悪い。

今日、会社から帰ってきた僕に、またペンを渡しておねだりしてきたので、ミッキーマウスを描いてみた。「うろ覚え」で描くミッキーマウスというのは、かなりの確率で人相が悪くなるのというのは世間の常識であり、僕が描いたそれも、東南アジアの小国の路地裏で売られているばったもんのTシャツに描かれているような、ひどい代物であった。

子どもの考えることはわからない。僕の描いたそれに満足したのか、両手を挙げてキャッキャと笑ってくれた。スライドバーに手を触れることもなく。数週間前、ディズニーランドで本物のミッキーマウスに会わせてやったというのに。そして、笑い疲れて、寝た。

B000FTOBE2 2カラーせんせい
タカラ 2006-08-25

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