サービスの立ち上げから急成長し、一時は100ドル超の株価をつけ、そして4ドル程度まで急落する2001年末あたりまでの米国Yahoo!のお話。ちなみに、原題は「Inside Yahoo! – Reinvention and the road ahead」であって、邦訳されたタイトルは意味が違ってます。
なぜYAHOO!は最強のブランドなのか | |
カレン・エンジェル 長野 弘子
おすすめ平均 |
Yahoo!の社員に取材して書かれたものではなく、あくまで表面上の出来事を時系列で追っただけという印象があります。急成長期の数多い買収劇だとかその当時のライバルたち(ライコス、エキサイト、インフォシークなど)の動きをおさらいするのには向いているかも。読者としては、数あるターニングポイントで、なぜYahoo!がそういう判断をしたのか、という会社の意思が知りたかったのだけど、そこまでの深い話はありませんでした。
本書は、インターネットバブルがはじけ、Yahoo!社の株価が急落したあたりで終わっています。ちょうど、新しいCEOのテリー・セメルがやってきて、古い幹部が続々と社を去り、新CEOが他社から優秀な幹部を引き抜いてきた時期です。その後、いろいろな施策の元、株価は現在では40ドル弱程度にまで回復しています。2002年以降の奮闘記も、ぜひ読んでみたい。