都営大江戸線六本木駅の謎

普段、通勤時に利用している都営大江戸線の六本木駅。地上からかなり深いところに駅があることで一部では有名ですが、そりゃ、後から建設した地下鉄だから、どんどん深い所にいかざるを得なかったんだろうなぁ、と、なんとなくは思ってた。

でも、不思議なことに、新宿方面行きのホームは地下5階に、両国方面行きのホームは地下7階にある。素人考えだと、同じトンネル掘削工事をするなら、上りも下りも同じ階層に掘った方が楽なんじゃないの? しかも、隣の麻布十番駅や青山一丁目駅では、上りも下りも同じ階層にあるのに、なぜ六本木駅に限っては、わざわざホームを上下に設置したのだろう? 間の地下6階には、じゃあ、なにがあるの?

なんていう、普段気にとめない、けどよく考えればおかしな、東京の地下鉄についての話が、会社の同僚の一部で盛り上がっている。きっかけは、同僚が紹介してくれた、一冊の本。

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秋庭 俊

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どうやら、戦前に政府主導の元、かなり大規模な工事が東京の地下で秘密裏に行われていて、現在使われている地下鉄路線の一部(大部分?)は、戦前から既に存在していたらしい、というような説を、過去の資料や関係者へのインタビューから大推測している本だ。読み手によってはトンデモ系に属するのかもしれないが、実際、自分の普段使っている駅が変だから、そういう考え方もありかなぁと思ってしまう。

そういえば、大江戸線六本木駅周辺には、かつて防衛庁があった。軍の施設や、国会議事堂など、国の関連施設と地下鉄(戦前に整備された地下通路)には、深い縁があるらしい……というのも、この本に書いてあった。

こんな本を読んでしまったせいで、自宅周辺の昭和初期の姿とか、そっち方面にも興味がわいてしまい、なかなか忙しくて困るのだが、これについてはまた、書きたくなったら、書く。

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