金の斧と銀の斧

連休中、妻の実家で飼っている雑種犬を預かっていたのだが、金曜日の夜中に脱走して行方不明になった。

土曜日は朝から、市の保健所や動物愛護センターなどの施設を調べて電話をかけまくるが、週末なので対応してくれないところが多い。そんな中、曜日や時間に関係なく親切に応対してくれたのが、警察署。

行方不明になった状況などを説明していると、係の人が言った。「そういえば、ゴールデンレトリーバーが保護されていますが、これですか?」

逃げたのはお馬鹿な雑種犬。でも、ここで「そう、それです」と言えば、利口なゴールデンレトリーバーに変身して戻ってくるかもしれない、などというよこしまな気持ちが脳裏を駆けめぐる。

いえ、もちろん、「違います、うちのは雑種です」と答えましたけど。

最終的には、土曜日の夕方、家から1キロほど離れた畑の真ん中にぼうぜんと立ちつくしているところを発見し、無事、保護できました。あんなお馬鹿な雑種犬でも帰巣本能は備わっているようで、ちゃんと妻の実家のある方角へと歩いていったようだ。すごいぞ、犬。

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