続 知的生活の方法

読書後の感想を一言で言えば、「自分専用のライブラリーを作るぞ!」

知的生活の方法 続 (2)
知的生活の方法 続 (2) 渡部 昇一

講談社 1979-01
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表紙に書かれている紹介文はこんな感じ。

自分の知的領域にふれあう本を一冊一冊精選して、個性あふれるライブラリーを作り上げ、学問を生活化することが、知的生活のポイントである。そのために不可欠なゆとりある生活への道を探り、就職・結婚のプラスとマイナス、図書館の≪接近利用法≫、機械的な作業の有効性、フランクリン式文章上達法など、毎日の生活を充実させるためのオリジナルな方法を公開する。

四方を書棚に囲まれたぜいたくな書斎を持っている僕の友人はうらやましくてしかたありませんし、僕の大学時代の一恩師である五十嵐一先生(残念ながら不幸な事件に巻き込まれて他界されてしまいましたが……先生の思い出話はまたいずれ)も常々、「自宅の本棚に押しつぶされて絶命するなら、それも本望だ」などとおっしゃっていて、当時は所有する書籍数の自慢話くらいにしか受け止めていなかったのですが、最近になってようやくその言葉の意味がわかってきたような気がしています。
知的生活を送るうえでの結婚に関する欠点については……10年前にこの本を読んでいたら未だに独身だったかもしれませんが……欠点を穴埋めして有り余るほどの長所もあると思うので、まあよしとします。
また、最近読んだ野口悠紀雄氏の「超」手帳法にも同じことが書いてあったのですが、書籍の中で引用されている、ヒルティが『幸福論・第一部』で述べたことは、まさにその通りだと感じました。

まず何よりも肝心なのは、思い切ってやり始めることである。仕事の机に座って、心を仕事に向けるという決心が、結局一番難しいことなのだ。一度ペンを取って最初の一線を引くか、あるいは鍬を握って一打ちするかすれば、それでもう事柄はずっと容易になっているのである。ところが、ある人たちは、始めるのにいつも何かが足りなくて、ただ準備ばかりして(そのうしろには彼らの怠惰が隠れているのだが)、なかなか仕事にかからない。そしていよいよ必要に迫られると、今度は時間の不足から焦燥感に陥り、精神だけでなく、時には肉体にさえ発熱して、それがまた仕事の妨げになるのである。

耳が痛い。やらなければいけないけど、明日やればいいさと、毎日先延ばしにしていることが、僕にも複数あります。最初の一打ちさえすれば、後はずっと楽になるというのも身にしみて理解しているつもりなのに。がんばらねば。

1 comment to 続 知的生活の方法

  • 続 知的生活の方法 (講談社現代新書) 渡部昇一著

    渡部 昇一
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