セント・バーナード犬救われる

冬山で遭難した人を助けるので有名になったセント・バーナード犬。首輪には小さな酒樽を下げているのが特徴。救助された遭難者が身体を温めるために飲むラム酒が入っているという。飼い主は、グラン・サン・ベルナール峠にあるサン・ベルナール修道院。11世紀頃から、修道士が犬と一緒に遭難者を救助してきた。しかし、昨年10月中旬、修道院は修道士の老齢化と修道院の縮小に伴い、セント・バーナード犬を飼育することが負担となり、犬を売却したいと発表していた。

 修道院がセント・バーナード犬を手放すというニュースに、修道院の救助犬を維持しようという人たちが集まり基金を作る計画が立てられた。これにマルティニ市や美術館で有名なジャナダ基金などが加わり、救助犬として一躍セント・バーナードの名前を有名にした犬の名前を取って「バリー基金」が創設された。基金の活動は、スイス・セント・バーナード犬協会の助言を受けることにし、今年から正式に発足した。

 バリー基金は修道院から救助犬を買い受け、夏季にはサン・ベルナール修道院で、冬季はマルティニ市に開設する予定の飼育所で犬を飼う。施設の運営は市の補助と寄付金で賄うという。

きっと多くの命を救ってきてくれた犬たち。新しい飼い主の元で安らかな余生を送ってね。

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